Farina 1709 / ファリーナ1709

Farina 1709

1709年、イタリア人調香師ヨハン・マリア・ファリーナがドイツ・ケルンに移り住み、ひとつの革新的な香りを生み出しました。 彼が名づけたのは「ケルンの水」。重厚で濃厚な香水が主流だった時代に、ベルガモットやレモンといった柑橘の精油をふんだんに使い、軽やかで清新な香りを完成させたのです。 「雨上がりのイタリアの春の朝を思わせる」とファリーナ自身が表現したその香りは、瞬く間にヨーロッパの宮廷を席巻。 ナポレオンやゲーテ、皇妃エリザベート、ヴィクトリア女王といった歴史的人物たちも愛用しました。 300年以上が経った今でも、ファリーナ家は九代にわたりオリジナルの処方を守り続けています。 ケルンで紡がれるその一滴は、香水を超えた「芸術」として、永遠に語り継がれているのです。